
研究テーマは、研究室や担当教授ごとに違い、非常に多岐に渡ります。
そこで今回は、研究手法ごとにまとめることで、どの学科の方でも共通に理解できるよう工夫しました。
それぞれの研究手法は、自分の希望する研究では、どのようなものになるのか想像しながら参考にしてみて下さい。
実験
研究と言われて、真っ先に想像するのが実験でしょう。
高校の理科の実験を思い浮かべて頂ければ分かりやすいでしょう。
ここでは、仮に「マウスは白い食べ物だけ与えたら、白くなるのか」という研究テーマを例として、研究の流れを紹介します。
テーマ:白いものだけ与えたマウスの身体は白くなるのか
- 実験用具を準備・学校費用で購入する手続き
- いくつかのケースに場合分け・条件を変えて再実験(与える食料を米のみ、牛乳のみ、など)
- 実験結果から傾向を把握(米の場合が一番白くなる)
- 結果を踏まえて追加実験(どの種類の米が一番有効か。コシヒカリ、あきたこまち、・・・)
数値解析
これも想像しやすい手法の1つでしょう。
「世界の将来降雨がいくら上昇するか」を例に説明します。
テーマ:世界の将来降雨はいくら上昇するのか
- 解析に必要なプログラムを用意
- そのプログラムで降雨を計算するのに必要なデータを用意(将来の気温、人口、世界の地形図)
- プログラムを回す(何か月もかけてプログラムの勉強をします)
- 結果の精度が悪ければ、修正を加えて解析を繰り返す
文献調査
文献調査は、過去の論文や書物を読み、歴史的知見から研究を行う手法です。
例えば、「ある町の人々の生活がどう移り変わってきたか」が研究テーマであれば、その街の人口変遷、産業構造の変化に関する文献を図書館で探して読みます。
何十冊、何百冊と読み込み、それらの情報を組み合わせることで、新たな発見をします。
ただ事実を読んで知るだけでなく、複数の情報から新しい真実を推測する洞察力が求められます。
アンケート調査
アンケートを行い、人々の意識調査を行う手法です。
「外来生物駆除活動に参加する人々の意識調査」を例に説明します。
テーマ:外来生物駆除活動に参加する人々の意識調査
- アンケートを行う対象地域、対象の人々を決定
- アルバイトを募ってアンケート配布・ネットやSNS・自治体に協力を依頼等、どれか選択
- 配布アルバイトの募集手続き・学校から人件費を出してもらう手続き
- アンケートを実施・結果の考察
現在の実態調査としてアンケート調査を行った後、そのデータを用いた数値解析により将来予測を行うなど、他の手法と組み合わせる場合が多いです。
現地調査
研究対象地を訪れ、現地の広さや、地図では分からない土地の高低を確認する手法です。
これもアンケート調査と同様で、他の手法と組み合わせて行われることが多いです。
いかがでしたか?
研究手法をよく理解した上で、研究室選びをしてください。