かみ速study

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「最低限度の生活」 起源は水道にあった

 

水道の長さは地球15周分

現在水道の普及率は約98%、総延長は60万kmにも及びます。

地球1周が約4万kmを踏まえると、地球15周分の長さです。

 

水道の長さを表す図

 

水道は感染症予防が起源

水道の歴史は江戸時代に始まります。

それまでは、農地のすぐそばで居住する人が多かったですが、江戸時代には都市が拡大し、広く水を届ける必要性から水道が整備されました。

 

しかし、近代のいわゆる水道とは違い、ただ水を運ぶだけの役割でした。

 

近代水道とは、取水をろ過処理して清潔にし、配水中の汚染防止のため有圧で給水する水道です。

●取水を清潔に処理
●配水中の汚染防止

の2点が近代水道の特徴です。

 

近代水道は明治時代が起源

近代水道の歴史は、明治時代に始まります。

日本では、明治開国に伴って海外から新たな感染症がもたらされ、社会問題となりました。

 

この新興感染症対策の1つとして、近代水道システムが構築されました。

そのため日本最初の近代水道は、国際的な窓口だった横浜に整備されました(1887年)

横浜整備をきっかけとして、大都市(東京、京都、大阪)や貿易拠点(函館、新潟、神戸、長崎)を中心に整備されていきました。

 

下グラフは感染症発生数と水道普及率の関係を表したものです。

水道普及に伴って感染症発生数が激減し、昭和50年以降はごく少数であることが分かります。

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(http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM0603-04.pdfより)

 

憲法25条「最低限度の生活」は水質改善が目的だった!?

横浜水道が近代水道の先駆けではありますが、今では当たり前の塩素消毒も、当時は浸透しておらず、水質に問題を抱えていました。

 

第2次世界大戦を迎えると、水質問題に加えて、社会基盤施設の破壊や人々の栄養不足から、再び感染症被害が拡大しました。

これを契機として1945年のGHQ指令により、塩素消毒が義務化されました。

 

翌年の1946年には憲法25条が公布されました。

第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
○2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

e-Gov法令検索より引用)

 

憲法25条は、水質問題を反映して作られました。

条文には、水質改善により感染症を防止し、最低限度の生活を保障するという意図が含まれています。

 

憲法25条の糸を具体化する法律として、1957年に水道法が制定されました。

水道法は、「すべて国民」(25条)を受けて、それまで大都市で整備されていた水道を、農村部まで普及させました。

 

実務面は水道法に任せられているため気付きにくいですが、その由来は憲法25条にあり、水道と憲法25条は深い関連があるのです。