本日は「ホビットとオーク問題」という心理クイズをご紹介します。

「ホビットとオーク問題」は、心理学者ジェフリースが作成したクイズで、問題解決する際の人の脳や心理状態を知るために作成されました。

一見簡単なクイズですが、心理効果が加わっているため多くの方が解けない難問です。

では早速、解いてみましょう。

 

問題文

Question

Q.ホビット(人間)3人とオーク(鬼)3人が一緒に旅をしています。

しかし、行く手に川が流れていて、岸にはボートが1つだけあります。

下記ルールを守って6人全員が川を渡りきるにはどうすればよいでしょうか?

<ルール>

  • ボートには1度に2人までしか乗れない
  • オークの数がホビットよりも多いと、ホビットが殺されてしまう(常に両岸ともオークが多くなってはいけない)

ホビットとオーク問題のイメージ画像

♪-------thinking time-----------♪

 

解答

ホビットとオーク問題は解答パターンが4つほどありますが、その1例をご紹介します。

ホビットとオーク問題の解答例の画像

 

解説

手段-目標分析の心理効果

解答のステップ3では2人が戻ってきてしまうため、一見すると目標状態から遠ざかっているように見えます。

ここが本問のポイントです!

 

人が問題解決する際の考え方を方略と呼びますが、その1つに「手段-目標分析」という考え方があります。

手段-目標分析は、目標状態に近づくような選択肢を次々と選んでいき、最終的な目標を達成するという考え方です。

この考え方をした場合、ステップ3の移動を採用しづらく正答に辿り着けません。

つまりホビットとオーク問題は、「遠回りしたくない」という心理を利用したクイズなんです。

数手先を予測し、長い目で目標に近づくようにと考えることが正答のポイントでした。

 

実は映画コナンでも紹介されている!?

劇場版名探偵コナンの10作目、「探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」でも同様のことが紹介されています。

手段-目標分析について直接言及してはいませんが、こんなシーンがあります。

名探偵コナン名シーン

犯人を追い詰めたコナンは、パソコンで制御された時限爆弾のタイマー解除を試みます。

しかし、色々いじってもパソコンはエラーが表示されるばかりで解除できません。

横には、解除できないだろうと余裕そうな犯人。

そこでコナンは、過ちを繰り返した犯人と掛けて、こんなセリフを言います。

「あんたはこわかっただけだよ…リセットするのがな。」

リセットボタンを押したコナン。

そして無事タイマーは解除されます。

目先の目標に囚われる愚かさを嘆く意味で、本問と似た所がありますね。

 

TOEICに応用してみた

では、私の得意なTOEIC分野に応用してみます。

TOEICは時間制限が厳しいことで有名ですよね?

リーディングpart5で言えば、時間内に解き終わるためには1問30秒程度で解答する必要があります上級者であれば1問10秒で答える方もいらっしゃいます。

しかし初心者の方だと、1問2分近くかかることもあります。

 

なぜそんなに差が生まれるのでしょうか?

もちろん能力的な差もありますが、「諦める勇気」が差を生み出しているんです。

分からない1問をあえて捨てて、その時間で他の1問を解く。そうして全体としての点数アップに繋げるのが、上級者です。

初心者の方は目先の目標に囚われてしまうという意味で、これも「ホビットとオーク問題」と同じ心理効果ですね。

 

心理効果を理解し、先を見据えて遠回りすることでTOEIC点数はアップするはずです。

捨てる勇気は他のサイトでも良く言われていることで、これをできるようになるだけで一気に点数アップします。

実際私もこれを知ってから劇的に点数アップしましたので、ぜひ試してみて下さい。

 

以上今回は心理クイズ「ホビットとオーク問題」をご紹介しました。

遠回りする方がなぜか近道になっている、なんて現実ではあり得ないことが人間の思考においては起こり得ます。面白いですよね。
(参考:A process model for missionaries-cannibals and other river-crossing problems., Jeffries et al, 1977)