研究計画書とは

外部院試を受験する際には、応募時に研究計画書の提出が求められます。

 

研究計画書とは、学部の卒業研究の流れを具体的に説明し、その経験を踏まえて大学院進学後の研究計画を説明するものです。

どんな背景で、前提条件や研究方法選択の考え方、研究成果が社会に与える効果など、研究の目的意識をアピールします。

 

 

計画書の意義

院試時点では大学4年の夏ですから、卒業研究の方針が決まっている程度で、具体的な行動には至っていない学生が多いです。

 

まだ本格的な研究に踏み込んでいない段階で研究計画書を作成させる意味は、「ただ先生に言われて研究している」学生をあぶりだすためです。

自ら能動的に研究している学生は、研究計画がしっかりしています。

 

また、国は大学院に進学する学生を研究者になるものとして考えています。

将来研究者になったら、理屈を説明することで国から研究費を稼ぐことになります。

そのため、研究は成果ではなく「どんな理屈で研究を進めているのか」が重要であり、研究を開始する前に説明する能力が求めらるのです。

 

 

研究計画書の書き方

いきなり研究計画書を書けって言われても無理だよ。
外部院試だから先生にも相談しにくいし...。

 

不安になるのは良く分かります。

でも安心してください!

研究計画書には書き方のテンプレートなるものがあります

 

まずは書くポイントを理解してから、実際にテンプレートに沿って計画書を作成してみましょう。

 

 

ポイント1:研究動機・背景

研究動機は「能動的に研究している学生」と、卒業するために必要だからと「受動的に研究している学生」とを見極めるのに利用されます。

 

大学院側が「能動的に研究している学生」を見つけたい理由はたった1つです。

「大学院進学後も積極的に研究活動を継続できるか」を判断するためです。

 

大学院は単位取得が簡単で、卒業が楽チンです。

院卒の肩書を手に入れるためだけに院進学し、研究をろくにしない学生も少なくありません。

 

研究への積極性をアピールし、あなたが大学院の研究成果向上のために貢献できる人材であることを伝えましょう。

 

研究への積極性をアピールするために
  • 幼い頃から分野に興味があった
  • プライベートの時間を使って分野の勉強をしている
  • プログラミング経験が豊富
  • 高校・専門学校時代に卒業論文経験がある

 

 

 

ポイント2:仮説

しっかりと事前に仮説を立てていることがよく重要視されます。

一方で、研究経験がある院生でも、仮説をしっかりと言葉に書き残している学生は少ないです。

 

「どんな研究結果が予測されるから研究を行う意義がある」という仮説があって初めて研究に至るはずです。

論理的に行動している学生であることをアピールしましょう。

 

仮説でアピールするために
  • 仮説に至る過程をいちから書く
  • 自分のためではなく、研究成果が将来社会に与える影響まで考える

 

 

ポイント3:条件設定

実験にしろ数値解析にしろ、どうしても直接収集できないデータが出てきます。

それらを適当に設定するのではなく、論理に基づいて推測したり、式に他のデータ値を代入して算出したりします。

 

ここでポイントとなるのは2点です。

条件設定時に気を付けるポイント
  • 調べればわかるデータを見落としていないか(楽してないか)
  • 条件値の引用元が信頼できるか

 

第一に、調べて分かるデータを仮定してしまうことは絶対に避けなければいけません

解析を行う際、条件値がたった1違うだけで結果が大きくことなります。

場合によっては全く逆の結論に至るケースもあります。

 

 

もうひとつは、直接設定する条件値の引用元が信頼できるサイトや文献であるかです。

信頼できないデータで得た研究成果は信頼されず、役に立ちません

過去にはSTAP細胞が発表されましたが、研究課程が信頼できないものだったことから却下され、毎日ニュースで騒がれる大問題になりました。

 

 

ポイント4:構成・まとめ方

研究活動とは直接関係ありませんが、研究計画を説明する文章構成も大切です。

 

大学院の研究はより専門性が高く、教授との打合せが肝です。

教授に上手く考えを伝え、相談することができる学生でなければ研究活動を継続できません。

 

大学院進学後もがんばれる学生かどうか、学生のためを思って判断してくれるのです。

 

文章構成・まとめ方の注意点
  • 自分の考えを、順を追って説明しているか
  • 筋が一本通っているか、考えが一貫しているか

 

構成に必要なのはたった1つ

説明に矛盾がなく、一貫した考えが一本通っているかです。

 

最も基調とする考えを最初にひとつ決めて、それから文章を書いていくと良い構成に仕上がりますよ。

 

 

例文テンプレート

研究計画書の例文テンプレートをご紹介します。

私は○〇大学○〇学部○〇学科に所属しています。

卒業研究では「砂礫による河床洗掘の二次元解析」という研究テーマのもと、一級河川である○川の直近30年間の河床洗掘データから雨量や砂礫径と洗掘傾向との関係を見出し、今後の洗掘動態を予測するモデル作成を予定しています。

私は幼い頃実家近くの〇川で水遊びをしていましたが、中学生になった頃から河床が急激に深くなり、子供が気軽に水遊びできる環境ではなくなってしまいました。また子供が遊べる川辺にするためにはどうしたら良いか探るための第一歩として洗掘形態を予測する本研究に至りました。

また、その昔この町は綺麗な水辺で有名でした。水環境が整うことで観光客を呼び、町おこしに繋がります。

実験だと河川規模の大規模かる長期的なものとなってしまうため、研究方法は数値解析を採用しました。モデルは降雨と洗掘量と分布の関係を計算するディープラーニングによる統計モデルを作成します。

過去の降雨データ等については気象学会から提供して頂きました。

統計モデルにより関係を見つけ、今後の降雨予測値を代入することで将来の洗掘量と分布を予測します。

また、予測を踏まえて子供のレクリエーションの場としての提供の企画とフィードバックアンケートを繰り返して、どのような場として提供するのが最適か、大学院で研究する予定です。

 

上記テンプレのポイント